社長とモデルとの対談動画

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――もえちゃんが入って、どれくらい経つんだっけ?

入って……えっと、2年半? うん、たぶんそれくらいですね。

――お姉さんの紹介で来てくれたんだよね。もうそんなに経つのか。最初の頃はレッスン参加、月に2回くらいだったよね?

はい、今は月に1回くらいですけど、最初はもう少し頻度が高かったです。

――ずっとレッスンに通ってくれてるよね。僕の印象では、すごく成長してると思うよ。

ありがとうございます。

――ペースとしては月1くらいだけど、ちゃんと仕事も取れてるし。頻繁じゃないけど、継続してるって本当にすごいことだと思う。どういう気持ちでレッスンに来てるの?

うーん、仕事があるかないかに関係なく、月1は来ないと気持ち悪いというか、リズムが崩れる感じがするんです。

――なるほど、ルーティンみたいな?

そうですね。生活の中の決まった習慣みたいな感じです。あと、間が空きすぎると感覚が鈍るんじゃないかって不安もあって。

――じゃあ「月1は絶対行く」って、自分の中で決めてるんだ。

はい。

――例えばこの前のホテルの撮影とか、アパレルとはまた違うじゃないですか。

だからアパレルの動きもちゃんと練習しないと、感覚が鈍る気がして…。ポージングで「次どうしよう?」ってなるのが嫌なんです。

――僕もよく言ってるけど、昔行った案件でちょっと後悔してるのがあってさ。

はい。

――リピートが来なかった案件なんだけど、今でもちょっとトラウマだよね?

あぁ…はい。

――でも、もえちゃん的にはやっぱり悔しかったでしょ?

はい。一度使ってもらって、二度目がないと「あ、ダメだったんだな」って思っちゃいますよね。

――あのときって、今考えるとまだポージングも未熟だったじゃない?

はい。

――もえちゃんの中では「自分の実力不足だった」って思ってる?

そうですね。「きっと実力が足りなかったんだな」って。

――でも僕はその後、もう一回売り込んだんだよ。「すごく成長してるから、もう一度チャンスを」って。でも「そういうことじゃないんです」って断られて(笑)

(笑)そうなんですね。

――今のモデルさんが商品のイメージにぴったりだったみたいで。写真見せてもらったら、確かに合ってたから納得はしたけど。

はい。そうですね。

――でもこの前の撮影では、すごく褒められてたよね。インスタで見つけて来てもらったモデルさんは1日かけて撮ってたんですけど、もえ1時間半で終わったじゃない?クライアントさん、すごく喜んでたよね?

はい。「今日残業しなくて済んだ!」って言って、嬉しそうに帰っていかれました。

――そういうのって、やっぱり嬉しいよね?

はい。目の前で言われると、より嬉しいです。

――あのとき、25着です。「集合時間は何時にしますか?」って聞かれてさ。で、午後からがいいってもえちゃんの希望だったから、「じゃあ14時でどうですか?」って提案したらメールでちょっと怒られて(笑)

えっ、そうなんですか?

――うん。「14時じゃ絶対間に合わないでしょ!」って。でも電話で説明したら、向こうも半信半疑な感じでね。でも実際に撮り始めたら納得してくれたんですよね。

そうでしたね。

――前田さんの動画もあるけど、1着40秒くらいで撮ってるじゃない? もえちゃんもそのくらいのスピード感でできてるよね?

はい、だいたい同じペースです。

――着替えもすごく早いし。

はい。

――結局、1時間20分くらいで終わったんだっけ?

はい、そうです。

――クライアントさん、ちょっと呆然としてたよね(笑)

(笑)そうでしたね。

――ああいうのって、日頃の練習の成果が出た瞬間だよね。

はい。「きっちり終わらせて帰ろう」って、それだけ考えてました。

――撮影自体は1着1分くらいだから、実際は着替えの時間の方が長いんだよね。

そうですね。着替えの早さが効率に直結します。

――前田さんも早いけど、もえちゃんも十分早いよ。

でもやっぱり、目の前に先輩がいて見本を見せてくれるって、すごく大きかったです。

 

――ところで、もえちゃんから見て「この子、もったいないな」って思う子はいる?

いますね。「かわいいのに、なんで来なくなっちゃったんだろう?」って思うことあります。

――他の人を見てて、どう感じる?

最初って誰でも緊張するし、「こうして」「ああして」って言われることが多いじゃないですか。それで「自分には無理かも」って気持ちが落ちちゃうんですよね。

――あぁ、気持ちが落ち込んじゃうんだ。

そうです。「全然ダメだ」って思いすぎて。

――それを乗り越えられたら?

数回レッスンに来れば、だんだん通いやすくなると思うんです。最初は誰でも下手なんですよ。

――うん、そうだね。

で、注意されたり教えてもらったりするじゃないですか。私はそれが悔しかったんですよ。「なんでできないんだろう?」って。

――僕、そんなにへこむようなこと言ったかな?

全然言ってないです(笑)自分が勝手に落ち込んでただけで。

――そう?

最初って覚えることが多すぎて、頭がごちゃごちゃになるんですよ。

――たとえば足に気をつけたら、手のことがわからなくなるとか?

そうです! 一つ意識すると、他ができなくなる(笑)

――それでも「悔しいから絶対やってやる」って気持ちで続けてたんだね。

そうです。練習する時間がないって言い訳しないようにしてました。

――それを聞いて、「あ、そんなに本気だったんだ」って思ったわ。

私はレッスンを本番だと思ってました。

――つまり、家での練習というより、レッスンを試験のように捉えてたんだ。

はい。撮られること自体に慣れてなかったので、毎回緊張してて。それが本番と同じくらいの気持ちで。

――なるほどね。だから上達も早かったんだね。

うん。レッスン見てても、それはよくわかります。

――僕、レッスンを見る側じゃないですか。そうすると、レッスンとレッスンの間に全く練習してこない子もいるんです。本来は前回のレッスンが終わってから次のレッスンまでに、少しでも成長していてほしい。でも、中にはまったく同じレベルで来る子もいるし、むしろ少し下がってる子もいます。

一度伸びても、戻ってしまうような?

――そう、一回伸びてもすこし戻って、またちょっと低いところから、みたいな。でも、もえちゃんの場合は違う。ちゃんと家でも練習してきて、レッスンのたびに伸びてるんですよ。つまり、家でも成長してきてる。それって大きいですよ。それが続くと、どんどん良いサイクルになりますよね。

そう。できることが増えて楽しくなると、レッスンにも来やすくなるし、続けやすくなる。それが習慣になって、ルーティン化してくる。だから、途中でやめちゃうのって、すごくもったいないと思うんです。

――れっすへの参加頻度の低い子にはどんな声をかけていますか?

前にもアドバイスしたことがあるんですけど、「練習してなくてもいいから、とにかくレッスンには来てほしい」って伝えてます。
たとえば、レッスンの前に電車の中でイメージトレーニングするだけでもいいって話をしたんです。

――イメトレって、具体的にはどんなことをするんですか?

日常の移動時間とか、ついスマホを見ちゃうような時間に、「こういうポーズしてみようかな」って頭の中で考えてみる。
自分の姿を客観的に見て、頭の中でポーズをとるんです。自分が自分を見てるような感覚で。
それだけでも、ポージングって変わってきます。

――実際に動かさなくても、意識だけでも効果があると。

そうです。

――僕自身も教え始めた頃は、女性の手の美しさを教えるために、自分でも真似できないといけないと思ってて。
電車の中で女性の手の動きを真似して練習してました。変な目で見られましたけど、ずっとやってました(笑)。

――もえちゃんもずっと、ポージングのことを考えてるんですね。
はい。朝起きてからずっと、「どうやったら綺麗に見えるんだろう?」って角度や見せ方を考えてました。
そういう期間をちゃんと持ったことで、自分でもできるようになったし、ある後輩にもその兆しが前回あった。そして今回はもう完全に仕上がってた。

――それは嬉しいですね。
すごく嬉しかったですよ。「あ、これはもう使えるな!」って(笑)。

――「どうやってそんなに上手くなったんですか?」って聞かれたら、なんて答えますか?
みんな「練習」って言うけど、実際には体を動かさなくても、頭の中でイメージするだけでも変わるって伝えてます。

――そろそろ、教える側にも回れそうですか?
いえ、それはまだまだです。

――以前動画に出したんだけど、もえちゃんがやろうとしたとき、前田さんから「手が大きい」って指摘されて、ちゃんと直してたでしょ?
あれ、すごいんですよ。あんな細かいところに気づけるって。

――細かい部分まで見ている子って、あまりいないんですか?
はい。新人でも、お手本見ながら練習していても、指先まで意識できる子はなかなかいない。
最初は誰でもわからない。でも、やっていくうちに「なんで同じようにやってるのに綺麗に見えないんだろう?」って考えるようになる。

――もえちゃんも、そうやって気づいていったんですね。
そう。足先の向きとか、体の微妙な角度とかも見てるんですよ。
そうやって細かいところが分かってくると、成長の兆しが出てくる。

――気づけるようになってからが、本番という感じですね。
まさに。手って左右非対称だから最初は分からないけど、お手本をちゃんと見ると「あ、本当だ」ってなる。
そこから、体重移動とか上半身の柔らかさとか、どんどん細かいことに目がいくようになるんです。

――ちなみに、この前のホテルの撮影の件、めちゃくちゃ早く終わりましたよね。
そうそう!本当は1時に終わる予定だったのが、9時には終わってた。
「お先に失礼します」って荷物持って帰ってたもんね(笑)。あれは、もえちゃんの実力があったからこそですよ。

 

 

――時々、「フリーでやるのと、プロダクションに入るのと、どっちがいいですか?」って聞かれるんです。もちろんうちはプロダクションだから「入った方がいいですよ」って言うんですけど、ちゃんと説得力のある説明をしたいと思っていて。

はい。

――今日ふと思ったのは、名前の話なんです。もえちゃんが入ったとき、「苗字もつけた方がいいよ」ってアドバイスしましたよね。最初は下の名前だけで行くって言ってたけど、「いや、絶対つけた方がいい」って言ったの覚えてますか?

覚えてます。確かにそう言われました。

――なぜかというと、たとえばどこかで誰かがモデルを探していたとして、その人に名前を伝えても「もえ」だけだと検索に引っかからないんです。GoogleでもInstagramでも、「もえ」で検索したらまったく関係ない情報ばかり出てきます。だから、苗字をつけた方が絶対にいい。

確かにそうですね。今ならよく分かります。

――実際、フリーでやっている人って、下の名前だけで活動していたり、名前をローマ字表記にしていたりするケースが多い。でも、それって結構損してると思うんです。

はい。最初の頃はそういう意識なかったですけど、今は意味が分かります。

――こういうアドバイスって、やっぱり長く業界にいるからこそできることなんです。最初に言ってもらえると、後々すごく助かるでしょ?もえちゃんも「苗字嫌い」って言ってたけど、「それでもつけようね」って。ちゃんとアドバイスしてくれる存在って大事ですよね。

本当にそう思います。

――あと、最初の案件の話なんですが、覚えてますか?

はい…リピート、来なかったですね。

――やっぱり悔しかったよね。でも、それを伝えましたよね?「リピートがないってことは、積極的にNGを出されたんだ」って。

正直ショックでしたけど、その一言はずっと心に残ってます。

――でもあれを経験したからこそ、「最初の数枚が勝負なんだ」って思えるようになったんですよね?

そうなんです。今でも、現場に入ってカメラの前に立った瞬間、「ここからが勝負」って意識してます。

――それは嬉しいな。知らなかった。

はい。勝手にそう思ってやってます(笑)。

――こういうことって、フリーでやってると誰も教えてくれないですよね。現場で叱られることもないし。逆に「可愛いね、またね」って言われて終わる。でも、呼ばれない。それが一番怖い。

そうなんですよね。呼ばれなかった理由がわからないから、怖いです。

――うちで仕事を取っている子たちって、だいたい同じ現場にリピートで呼ばれているんです。それってつまり、「前回の仕事が良かったから」呼ばれているということ。プロフィールやSNSで「良さそうだな」と思われて、実際に現場で評価されるから、次がある。

私も、最初はそういう流れが分かってなかったですけど、今はすごく実感しています。

――だから、リピートがなかったら「何かが足りなかった」って気づけるかどうかが大事。その経験をちゃんと自分の成長に繋げてるのは、本当に偉いと思う。

ありがとうございます。

――モデルの世界って、結果だけが残る厳しい世界。だからこそ、自分を振り返れる人が伸びていく。もえちゃんも、これから後輩の見本になっていってください。

はい。頑張ります。よろしくお願いします!

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